それはまた突然やってくる。
時間は、夜の9時。
金曜の夜のこと。
お酒は飲んでなかったけど、バーで突然、息がしにくくなってきた。
まさか、と思ってしばらく笑顔で人と話していたけど、やっぱり苦しい。おかしい。
10分たっても、良くなる気配はなく、心臓も誰かに掴まれたように苦しくなってきたのでたまらず逃げ出すように外に出た。
ちかくのベンチで座り込むも、相変わらず呼吸は苦しいまま。
行き交う人の声がやけに頭に反響する。
耳障りに感じて、どこか静かな場所で横になりたいと思うも、街のど真ん中にそんな場所もなく。
しばらくして、帰ろうとするも、この状態で電車に乗れる自信はなかった。
ふと、頭にすぐ近くに住む友達の顔が浮かんだ。
あまりの息苦しさに、思わず電話してしまった。
『もしもし?どうしたんー?』
どうやら友達は寝てたらしい。
『いきなりで悪いんやけど、今めっちゃ体調悪くて。ごめんけど、今から会えないかな?息が苦しくて怖いねん』
とだけ伝えると、友達は
『今から行くわ』
と言って、10分後には駆けつけてくれた。
寝起きにいきなり飛び出してくれたからだろう、友達はすっぴんにメガネだった。
顔を見るとすごく安心した。
友達の家に行くということもできたけど、一刻も早く休みたかったので、近くのユースホステルのロビーのソファーで休むことにした。
バックパックで旅をする若者が集まるそこのロビーはマリファナの臭いがしていた。
4人は座れそうな大きなソファに倒れこみ、友達に首をマッサージしてもらった。
すぐ隣で6人くらいのヨーロッパの男女が飲み会をしていたけど、なりふり構う余裕はなかった。
パニック発作が起きているとき、いつも首の筋肉と肩の筋肉がガチガチに固まっている。
首をマッサージすると、自律神経の関係か、呼吸が和らいでくることが多い。
骨が折れるんじゃないかというくらいの力でマッサージしてやっと感覚がするくらい、固まった筋肉を友達がほぐしてくれた。
まだ呼吸は戻っていなかったけど、友達もパニック発作起きたことあるという話を聞いて、少し心が落ち着いた。
マッサージしたり、またゆっくり横になったりしながら横で話してくれる友達の雑談が面白くて、お腹の底から笑ったら、9割心臓の動きも呼吸も整ってきて、改めて駆けつけてくれた友達にお礼を言った。
元気になったら、『せっかくやしどっか行くか!』の友達の一言で温かいスープをカフェで食べて、そのあとクラブに行くことに笑
さっきまでパニック発作を起こした人とは思えない行動だけど、本当に友達には感謝しかないや。
それにしてもここ3ヶ月でパニック発作が5回も起きているよ、、
すごく困っている、、